「子育てしながら正社員として仕事を続けていくのはもう限界!」
「もっと自分の時間を大切にしたい!」
月に何度も回ってくる夜勤、日々の残業、おまけに休日出勤して残務処理…
ハードな看護師の仕事とプライベートの両立は本当に大変ですよね。
私も経験があるのですが、今まで正社員として一生懸命頑張ってきたけど、出産などの大きなライフイベントをきっかけに、パートに切り替えることも検討しなければ…と考える看護師ママは多いと思います。
また、ライフステージに変化がなくても、たとえば、大きな組織において、看護師としての職務に関係のない雑多な仕事に煩わしさを感じたり、疑問を抱いている方も多いでしょう。
とはいえ、職場に気に入らない部分があるからといって、簡単に辞めてしまっては、今まで築いてきたキャリアをすべて失うのではないかという不安もあるものです。
何よりも切実なのは、お金の事!ですよね。
「収入はどのくらい減るんだろう?」
これは本当に切実です…
少なくとも、パートに切り替えてそれなりに自由な時間を得るのと引き換えに、金銭的に損をすることは避けたいところです。
当然のことですが、パート看護師といっても、その働き方は、契約内容や職場によって全く異なります。
結論から言うと、自分に合った働き方をしっかり見極め、扶養内・扶養外を選択したり、希望に少しでも沿うような職場を探していくことが大事なのです。
自分に合った働き方として、パート看護師を検討してみてはいかがでしょうか?
それでは順番に見ていきましょう!
1 常勤と非常勤の違い
まずは常勤と非常勤の違いをしっかり理解しておきましょう。
結論から言うと、両者の大きな違いは「勤務時間」です。
ざっくり言えば、フルタイムの正社員のことを常勤、パートやアルバイトのことを非常勤と呼びます。
また、「常勤=正規雇用(正社員)」「非常勤=非正規雇用(パートやアルバイトといった正規雇用以外の雇用形態)」ではありません。
看護師のような専門職の場合、常勤と非常勤とで業務内容にはほとんど差がないと言えるでしょう。
一般的に、非常勤は、勤務日や勤務時間において自由が効くというイメージがありますが、メリットもあればデメリットもあるのです。
2 看護師がパートとして働くメリット3つ
看護師がパートとして働くメリットは、主に3つあります。
順番に見ていきましょう。
2-1 時給が高い
看護師は、医療施設で無資格のパートとして働く場合と比べ、明らかに時給が高いです。
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によれば、次のとおりです。
- パートの女性看護師の平均時給はおよそ1,847円
- パート女性の全業種の平均時給はおよそ1,312円
参考:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」
パートの場合、月給制ではなく時給制で働くことになるので、少しでも高い時給の方が嬉しいですよね。
時給が安ければその分働く日数も増えて、パートになったメリットが薄れてしまいます。
まずは、時給が高い求人を探すことが最優先事項と考えても間違いありませんね。
ちなみに、時給の水準は、働く地域、職場の規模、夜勤をやるかによっても相場に大きな差があります。
2-2 仕事とプライベートの適切な両立ができる
パートを選ぶ方にとって最大の恩恵は、時間の自由が効くことです。
正社員の看護師は、夜勤あり残業あり、いつでも時間がカツカツで、本当にスケジュールが組みにくいです…
希望のシフトで勤務ができる
他のスタッフとの細かい調整が必要な常勤と異なり、パート勤務の場合は希望どおりのシフトを組んでもらえる場合が大半です。
プライベートの予定に合わせ、比較的簡単に休みをとることができるでしょう。
早出や残業が少ない
シフト制のパート勤務は、早出や残業がほとんどないのもメリットです。
残業しなければならない場面があったとしても、常勤のように長時間しなければならないということはありません。
ほぼ定時で帰ることになるため、退勤後のスケジュールが立てやすくなります。家事や育児との両立もしやすくなり、ママ看護師にとっては特に大きなメリットになるでしょう。
2-3 複雑な人間関係に巻き込まれにくい
看護師の職場は、時代は変われど女の社会。
噂や陰口、いじめまがいのことまで、残念ながらあるあるです。
また、正社員では避けられない委員会、看護研究、カンファレンス、勉強会…
パートなら参加しなくて済みます!
パートなら職場の滞在時間が短いですし、人間関係に巻き込まれず済むことが多いですよ。
3 看護師がパートで働く3つのデメリット
看護師がパートで働くデメリットは主に3つあると思います。
順番に見ていきましょう。
3-1 正社員と比べると収入が少ない
看護師に限らず、パートは働いた時間分しか給料がもらえません。
年末年始や大型連休がある月は、給料がガクッと下がることもあるでしょう。
正社員として働いていた看護師は高収入であった方が多いです。パートに切り替え、生活水準が下がることに耐えられるかどうかも大きなポイントとなります。
3-2 職場の中でキャリアアップしない
パート看護師は、組織の中で主任、係長、師長などの役職に昇格することはありません。
ただ、看護の業務内容は同じなので、環境が落ち着いたら正社員へ、という方法もキャリアプランとしては考えられます。
キャリアアップしないことがデメリットかどうかは個人の捉え方次第というところもあります。
3-3 社会保険制度などが十分に受けられないこともある
パート看護師は、働き方によっては社会保険に加入できなかったり、育児休暇や年休など正社員と同じ条件で受けられない可能性があります。
社会保険については、その制度が完備されている会社で一定の労働条件を満たせば、会社側が半分負担してくれます。
以下の記事で、パート看護師の社会保険についても詳しくまとめていますので、ぜひあわせてお読みください。
これができない場合は、扶養内で働くという選択肢も十分考えられます。
4 まとめ:意見と提案
正社員とパートの違い、パートのメリットとデメリットを見てきました。
パートになるか、正社員を続けるか、ずっと悩んでいるという方もいますよね。
看護師の転職活動では、「転職の目的を明確にする」「希望条件に優先順位をつける」「自己分析を十分に行う」といった事前準備はもちろんのこと、職場選びにおいても押さえておきたい注意点が複数存在します。
もう一度状況を整理して、働き方としてどちらが向いているか考えてみましょう。
以下の記事で、看護師の転職成功に向けた準備の方法を詳しくまとめていますので、ぜひあわせてお読みください。
また、パートだけがベストな働き方ではありません。
看護師の資格を活かした別の仕事も視野に入れたら、ピッタリの職場が見つかるかもしれません。
「初めての転職活動で不安」「職場環境の詳細な情報がほしい」という方はプロのサポートを受けるのも手ですよ。
皆さんにとって本当に希望どおりの職場が見つかることを祈っています。