「ウワサに聞く小1の壁…未知すぎて怖い!」
「うちの子もそろそろ小学校に入学、どうすれば仕事と両立できるの?」
子育ての近い将来を考えた時、こんなお悩みを持つママ看護師は多いのではないでしょうか。

私自信も、子育てを優先させるため、20年以上勤務した大学病院からクリニックのパートに転職しています。大学病院での働き方では、理想的な子育てとの両立は無理でした…!
この記事では、私の経験も活かし、小さいお子さんを持つ看護師ママに向けて、仕事を続けるために今から確認しておくことやおすすめの働き方などについて解説していきます。
なお、令和6年5月に育児・介護休業法及び次世代育成支援対策推進法が改正されました。
参考:厚生労働省 リーフレット「育児・介護休業法、次世代育成支援対策推進法 改正のポイント」
1 子の年齢に応じた柔軟な働き方を実現するための措置の拡充
2 育児休業の取得状況の公表義務の拡大や次世代育成支援対策の推進・強化
令和7年4月から段階的に施行されます。
拡充の直接の対象は、小学校入学までの子供を持つ親の働き方ですが、今後、小学生の子供を持つママ看護師とって、より働きやすい制度の拡充も期待できそうですね!
それではさっそく順番に見ていきましょう!
1 ママ看護師にとって最大の難所!小1の壁とは?
「小1の壁」とは、子供の小学校入学に際して立ちはだかる壁です。
…なかなか険しい壁です。
具体的には次のような状態を指します。
子供が小学校に上がると、保育園時代と比べ子育てと仕事の両立が難しくなること
保育園では、早朝保育や延長保育があったので、朝、保育園に預けてから出勤し、夜、仕事を終えてお迎えという、ゆったりしたサイクルがありました。
しかし、小学校は保育園よりも登校時間が遅く、学童保育の預かり時間も短かいため、このサイクルが崩れます。
結果として、働き方や職場を変えなければならなくなってしまうことも…。
小学1年生は、まだまだ一人で留守番するには心配な年齢ですし、実際に危険です!また、親にとっても、帰宅後に宿題を見るなど、保育園時代とは違う家庭での役割も増えてきます。
しかも!なんと小1の壁は多重なのです!!
では、私たちは具体的にどのような壁に立ち向かわなければならないのでしょうか。
2 小1の壁の具体的内容
2-1 学童保育は保育園より預かり時間が短い
保育園には延長保育の制度があり、比較的遅い時間まで預かってもらうことが可能でした。
しかし、小学生になって学童保育を利用したとしても、お迎え時間はどうしても早くなります。
学童に預けられる時間は地域や自治体によって異なるものの、17時や18時ごろに閉まってしまう学童もあります。19時以降も預かってくれるところはわずかでしょう。
2-2 春休み、夏休み、冬休みの長期休みがある
多くの学童は日曜、祝日、年末年始を除いて開所しており、春休み、夏休み、冬休みなどの長期休みも預けることができます。
ただし、長期休みに学童に預ける場合でも、預けっぱなしというわけにもいきません。
長期休みの過ごし方は、次の学期やその後の学力などに大きく影響する可能性があります。勉強道具、読書用の本など、何をして過ごさせるかよく検討して用意した上で、学童に持たせなければなりません。
学童に持たせるお弁当作りも、忙しい看護師ママには大きな負担になることでしょう。
2-3 学校活動に参加しなければならない
子供が小学生になると、PTAや授業参観、保護者会などの学校活動に参加しなければなりません。
特にPTA役員は持ち回りであることが多く、仕事をしているので忙しくてできない、などという言い訳は通用しません。小学校生活の6年間逃げ回ることはなかなか難しいでしょう。
役員の活動として、平日の昼間に時間を取られるようなこともあります。
授業参観についても、基本的には平日の昼間に実施されます。
2-4 小学校からの連絡手段が危うい
保育園の頃は、お迎え時に保育士と話したり、連絡帳などで子供の様子を詳細に知ることが可能でした。
しかし、小学校では子供自身が書く連絡ノートや学校のプリントからしか情報を得られません。急な持ち物の要請がちょろっと記載されていることもあります。
子供の書いた連絡ノートが解読不能であれば、親は窮地にさらされます。
2-5 学用品の準備に手間がかかる
学用品は、基本的に親が準備しなければならず、その準備負担も相当に重いです。
学用品はランドセルや筆箱、文房具だけではありません。お道具箱とその中身、音楽バッグ、上履き、と上履き入れ袋、体操着と体操着袋などです。
その上、子供はすぐにこれらを紛失します。補充も親の役目です。
さらに、学用品にはすべて名前を書く必要があります。算数セットのおはじき1つ1つ、計算カード1枚1枚、ガチで全ての持ち物に記名するのです。
2-6 小学校の宿題をサポートする時間が増える
学童保育では学習時間が設けられている所が多いので、しっかりしている子は、宿題を学童保育で終わらせてきます。
しかし、やはりまだまだ子供。時には友達と楽しく話している間に学習時間が終わってしまい、手つかずの宿題を持ち帰ってくる子もいます。
また、音読カードなどの国語の日課や算数プリントのマル付けなど、自宅で親が対応しなければならないものも少なくありません。
思った以上に時間をとられるもので、帰宅してご飯を食べ、お風呂に入って寝るまでの時間を考えれば、なかなか厳しいミッションとなります。
2-7 平日の習い事をさせることが難しい
小学校に上がると、周囲でも複数の習い事を始める子が増えてきます。
しかし、小学生の習い事は平日の放課後にすることが多く、フルタイムで働く看護師ママには、送迎が不可能な場合があります。
3 今の職場で看護師を続けるために確認しておくこと
子供が小学生になっても「看護師として働き続けたい」と考えるママ看護師は少なくありません。
そこで、これまで見てきたような幾多の壁も乗り越えながら、今の職場で看護師を続けるために、確認しておきたいポイントを解説します。
これらのポイントにマッチしない場合は、思い切って転職し職場を変えることも選択肢の1つとなってくるでしょう。
3-1 地域にどんな学童があるか
学童保育は、大きく分けて3種類あります。
地域にもよりますが、まずはどのような学童保育があるのかを調べておきましょう。
なお、都市部ほど学童保育の空きを待つ待機児童が多い傾向にあります。学童に入所できなければ、働き方を根本から変えなければならなくなります。
こども家庭庁によれば、待機児童の状況は次のとおりです。
参考:令和5年(2023年)放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況
国は、2019年度から2023年度までの5年間で約30万人分の学童保育を整備する方針でしたが、その達成率は5割ほどにとどまっています。
放課後子ども教室
放課後子ども教室は、文部科学省が管轄する学童です。
主に学校の余裕教室を利用し、学習支援・体験活動・交流活動などさまざまなプログラムを実施しています。
指導員は、主に地域のボランティアや学生です。基本的には短期プログラムで、放課後児童クラブと連携して実施される場合もあります。
預かり時間は基本的に17時までと短く、土曜日は運営していないところも多いようです。
放課後児童クラブ
放課後児童クラブは、厚生労働省が管轄する学童です。
共働き家庭や一人親家庭の小学生を対象に、放課後に過ごせる生活や遊びの場を提供します。児童館や学校を使用し、児童は宿題や遊びなどをして過ごします。
指導員は保育士や放課後児童支援員など、専門性のある人が担います。
放課後児童クラブは、19時まで開所するところが増えつつあります。
また自治体が直接運営するのではなく、NPO法人や民間に委託している放課後児童クラブもあります。
民間学童保育
民間学童は、NPO法人や民間企業などの事業者が運営する学童です。
指導員は運営者に雇用された職員です。
夜間の預かりや年間イベント、夕食などのサービスがある一方、利用料金や保育料金は高くなる傾向です。
預かり時間は19時までが多く、送迎があったり、習い事を組み合わせたりできるなど、様々な特徴があります。
3-2 学童が終わる時間までに退勤してお迎えできるか
パパや祖父母のお迎えが期待できない場合、ママが学童が終わる時間までにお迎えができるよう退勤時間を合わせる必要があります。
できるだけ残業のない職場や、あったとしても他のスタッフに仕事を頼みやすい環境なら、学童のお迎え時間に間に合うように退勤しやすいでしょう。
3-3 通勤時間が長すぎないか
通勤時間が長すぎると、退勤後、学童に向かうまでに大幅な時間を要します。
実際にどこの立地の学童に受け入れが決定するかにもよりますが、地味に相当重要な要素です。
お迎え時間ぎりぎりになってしまうかもしれない焦りやイライラは、ママ看護師にとって大きな負担となります。
3-4 休暇は平日の学校行事に合わせてとりやすいか
学校行事に合わせて平日の昼間に休暇を取らなければならない機会は確実に増えます。
そのため、休暇希望が通りやすい職場や、平日に休暇を取れる職場が理想です。
他にもママ看護師が働いているような職場なら、育児中のスタッフへの配慮があり、融通を利かせてもらいやすいでしょう。
3-5 夫婦間や親などと役割を相談しておく
どうせ、夫は仕事が忙しいからとあきらめず、夫婦で話し合ってみることも大切です。
また、自分や夫の親が近くに住んでいるのであれば、送迎のフォローをお願いできるかもしれません。
どのように役割分担していくのかを、ぜひ家族で話し合っておきましょう。
4 看護師ママが小1の壁に対応するためのおすすめの働き方
周囲のサポートが得られにくい場合、看護師を続けていくために「働き方を変える」ことも選択肢の1つです。
そこで、おすすめの働き方についても少し解説しておきます。
4-1 決まった時間で働けるパートタイム
子供のサポートを優先したいママ看護師は、パート勤務に切り替えるのも有効な手段です。
給与が下がってしまいますが、定時で退勤しやすく、仕事中のストレスが減るのがメリットです。
「子供の小学校入学のタイミングに合わせた転職は、負担が大きいのでハードルが高い」というママ看護師は、同じ職場でパートの勤務形態に変えることを検討してみるのもおすすめです。
子供に手が掛からなくなってから、常勤に戻る選択肢があれば魅力的ですよね。
以下の記事で、パート看護師として働くメリットとデメリットを詳しくまとめていますので、ぜひあわせてお読みください。
4-2 決まった条件で働ける派遣看護師
残業が少なく定時で上がれる派遣看護師なら、学童保育のお迎え時間に間に合います。
特に週3〜4日の少ない勤務日数なら、子どものサポートもしやすいでしょう。
5 まとめ:意見と提案
「小1の壁」という言葉を聞くと、何もかも大変そうと思ってしまいがちです。
大切なことは、こうした壁に対して「乗り越えられるだろうか」と漠然と心配するのではなく、具体的に何が変わって、どう対応すべきかを明確にしておくことです。
また、子供が小学生になる頃というのは、私たち親もキャリアが充実する時期で、職場で重要なポジションを任されたりする時期でもあります。
一方で、子供の立場に立ってみれば、友だちや先生、習い事での人間関係を含め、いろいろな悩みや葛藤を抱える時期でもあり、親としてしっかり寄り添いたいですよね。
自分が人生や家族、子供との関係の中で何を重視しているのか明確にして、それに合わせて働き方もうまく変化させていきたいですね。
皆さんにとって、希望どおりの働き方が見つかることを祈っています。